エアコン除湿、夜つけっぱなしでいい?快適に眠るための使い方を徹底解説

「除湿をつけっぱなしで眠りたいけど、空気や肌が乾燥しそう」
「除湿をつけっぱなしで眠るときは、何度に設定すべき?」
など、夜間のエアコンの除湿機能の使い方について、あまり知らない方も多いでしょう。
夏場など夜が暑い時期はエアコンをつけて快適に眠りたくなるもの。
しかし、除湿をつけっぱなしにしておくことには、メリットとデメリットがあります。
本記事では、夜間のエアコン除湿の正しい使い方をお伝えするため、以下のことを解説します。
- 夜の除湿つけっぱなしは好ましいのかどうか
- 夜の除湿つけっぱなしのメリット・デメリット
- 夜に除湿を使う際の正しい使用方法
- 夜に除湿が効かないときの解決策
- 夜の除湿が寒すぎるときの解決策
エアコン除湿の正しい使い方を知って、快適な夜を過ごしましょう。
結論、夜の除湿はつけっぱなしでいい
結論からお伝えすると、夜はエアコンの除湿をつけたままにしておくことはおすすめです。
布団のなかで眠っていると、体温が上がるだけでなく、汗をかいても水分を摂取できません。そのため、熱中症のリスクが高まります。
さらに、汗によって布団が汚れて湿気も溜まり、イヤな臭いやカビの原因にもなるでしょう。
健康面と衛生面の両方から考えて、夜はエアコンをつけておくことが大切です。
快適に眠るための理想の温度と湿度
快適に眠るための適切な夏の温度と湿度は以下のとおりです。
- 夏の温度:25~26度
- 湿度:40~60%
この気温を超える、または下回ると、入眠までに時間がかかることはもちろん、眠りもが浅くなり疲れやすいと言われています。(参照:真夏の睡眠の質を上げる睡眠環境は?)
気温が28度を超えると、熱中症にかかりやすいといわれています。
湿度の高さもストレスや体調不良の原因となります。体温調整が難しくなり、疲れや頭痛が発生するほか、熱中症のリスクも避けられません。
湿度が低すぎると肌が乾燥しかゆみが生じます。また、粘膜が乾燥することで体の防御力が下がり、細菌やウイルスの影響を受ける場合もあります
除湿より冷房が好ましい場合
冷房ほど部屋が冷え切らず湿気にも対応してくれる除湿機能ですが、快適に眠るためには冷房機能の使用が向いている場合もあります。
除湿は水分を含む空気を取り込み水分を冷却させて外に排出し、冷えた空気を室内に戻す機能のこと。梅雨の時期のように、気温はさほど高くないがジメジメとした空気による不快感が気になる場合に向いています。
一方で、冷房は室温を下げることを目的とした機能です。湿気除去には向いていませんが、真夏日のように気温が高い日は、冷房を使って一気に室温を下げることができます。
そのため、夜でも暑さが気になるときは冷房の使用がおすすめ。
部屋が冷えきってしまいそうで心配な方は、温度を高めに設定して眠ってください。
暑い日に除湿を使っても、効率が悪く消費電力が高くなるだけ。冷房よりも電気代がかかる場合があります。

夜に除湿をつけっぱなしにするメリット
除湿をつけっぱなしにして眠ることには、以下のようなメリットがあります。
- 快適に眠れる
- カビのリスクが減る
- 寝具を衛生的に保てる
【メリット1】快適に眠れる
快適に眠るためには、気温は25度~26度、湿度は40~60%が適切だといわれています。
除湿を使って快適な気温と湿度に保つことで、眠る際のストレスが減ることはもちろん、熱中症などの健康リスクを下げます。
除湿を使って快適な温度と湿度に保つメリットは、それだけではありません。
快適にぐっすりと眠ることは、翌日の疲労感の改善やストレス緩和にも役立ちます。
【メリット2】カビのリスクが減る
夜に除湿をつけっぱなしにすることで、室内のカビの発生を抑えられます。
梅雨は、湿気が室内に溜まりやすくカビが発生しやすい時期。
さらに気温の上昇にともない人がかく汗の量も増えます。そうすると、カーペットや布団などに汗が溜まり、カビが発生しやすくなるでしょう。
カビが発生すると、不衛生なうえ掃除が大変。アレルギーやぜんそくなどの症状を引き起こす場合もあります。
ご高齢の方や小さなお子さんがいるご家庭は、特に注意するようにしましょう。
【メリット3】寝具を衛生的に保てる
除湿をつけっぱなしにして眠ることで、寝具を衛生的に保てます。
人は、夜眠っているあいだにコップ1杯分の汗をかくといわれています。梅雨や夏のように気温が高い時期は、さらに多くの汗をかく可能性があります。
特に、寝起きに汗で体中がベットリとしているように感じる方は要注意です。
汗で寝具が汚れてしまうと、イヤな臭いや肌荒れの原因になる可能性があります。
さらに、寝具に水分が溜まることでカビが発生してしまうかもしれません。
そうした衛生面でのリスクを避けるためにも、夜に除湿をつけっぱなしにしておくことは大切です。
夜に除湿をつけっぱなしにするデメリット
除湿をつけっぱなしにして眠ることには、以下のようなデメリットがあります。
- 乾燥する
- 冷えすぎる場合がある
- 冷房より電気代がかかる可能性がある
【デメリット1】乾燥する
エアコンの除湿をつけっぱなしにしていると、乾燥しすぎる場合があります。
エアコンの除湿の機能は、室内の湿気を取り込むことであり、調湿をするわけではありません。
そのため、湿度が低い時期に除湿を使用することは、おすすめしません。
基準としては、湿度が40%を下回りそうな場合は、冷房に切り替えてから眠るようにしましょう。
【デメリット2】冷えすぎる場合がある
除湿をつけっぱなしにしていると、室内が冷えすぎる場合があります。
除湿は、冷房ほど室温をすばやく下げる機能を備えていませんが、徐々に室内が冷えていくことには変わりありません。
特に暑さと湿気の両方が気になる時期、はやく涼むために除湿の設定温度を普段より低く設定して眠る方もいるでしょう。
眠るときに暑さが気になる場合は、就寝前に冷房をかけて快適な温度にまで室温を下げてください。
そのあとで除湿に切り替えて眠ることがおすすめです。
【デメリット3】冷房より電気代がかかる可能性がある
除湿をつけっぱなしで眠ると、冷房より電気代がかかる可能性があります。
一般的に、除湿は冷房より電気代が安いと考えられています。
しかし設定温度を下げることによって、消費電力が増え電気代がかかるようになります。
真夏日のように暑さが気になる日は、冷房をつけて効率的に室温を下げておくことがおすすめ。
そのうえで湿気も気になるようであれば、部屋が涼しくなってから除湿に切り替えてください。
切り替えが面倒な方や、適切なタイミングが分からない方は、自動運転モードを設定しておきましょう。
夜つけっぱなしにするときの正しいエアコン除湿の使い方
夜にエアコン除湿をつけっぱなしにしておくと、乾燥しすぎたり電気代が余分にかかってしまう可能性があります。
特に乾燥は、肌荒れや粘膜の防御力低下にもつながります。
快適かつ経済的にエアコン除湿を使う方法は、下記のとおりです。
- 除湿と冷房を正しく使い分ける
- 設定温度は26度から28度
- 就寝時用の機能を使う
- 自動運転を使う
- フィルターを掃除する
【使い方1】除湿と冷房を正しく使い分ける
除湿と冷房を正しく使い分けることで、電気代を抑え快適な夜を過ごすことができます。
湿度が高く気温はさほど気にならないときは、除湿がおすすめ。
気温があまり低くないのに冷房をつけても、湿気を取り除けないどころか室内が冷えてしまいます。
湿度は気にならないが気温が高いときは、冷房がおすすめ。
湿気が溜まっていないときに除湿をつけると空気が乾燥し、肌荒れや粘膜の防御力低下につながります。
さらに、室温を下げるために除湿の設定温度を下げると消費電力が上がり、電気代がかかります。
もし気温と湿度の両方が気になる場合は、まずは冷房を使って室温を下げましょう。
その後、除湿を設定してください。
【使い方2】設定温度は26度から28度
エアコンの推奨設定温度は26度から28度といわれています。
この範囲が、人が快適に過ごせる気温だからです。
快眠におすすめの温度はもう少し低く、25度から26度とされています。
しかし、夜につけっぱなしにすることで室温が下がりすぎることを考慮すると、昼間と同じく26度ほどに設定しておくとよいでしょう。
なお、エアコンの効き目はエアコンの能力と部屋の面積によって変わります。
薄型の布団で眠りたい方もいれば、夏でも厚めの布団をしっかり被りたい方もいるでしょう。
26度から28度でエアコンを設定したうえで不快感を感じる場合は、少しずつ設定温度を下げてください。
【使い方3】就寝時用の機能を使う
夜に除湿をつけっぱなしにしておく場合は、「快眠モード」や「おやすみモード」といった就寝時用のエアコン機能をつけておくことがおすすめです。
こうした機能は、就寝時間中の温度や湿度を快適な状態に保ってくれます。
タイマーを設定している場合、切れても室温が上がれば再度エアコンを自動で作動してくれる機能もあります。
就寝時用の機能がついているかどうかは製品によって異なります。
ご自身がお使いのエアコンにこうした機能がついているか、まず確認してみてください。
【使い方4】自動運転を使う
お使いのエアコンに就寝時用の機能が搭載されていない場合は、自動運転を使うようにしましょう。
自動運転とは、自動で除湿や冷房の切り替えを行い、風量の微調整をする機能のこと。
就寝時用の機能ほど時間帯などに合わせて細かく設定するわけではありませんが、快適な室温と湿度を保ちたいときに役立ちます。
【使い方5】フィルターを掃除する
気温が上がり、夜にエアコンをつけっぱなしで眠りたい時期になれば、まずはフィルターを掃除しましょう。
フィルターが汚れていると、エアコンの効率が下がり電気代がかかってしまいます。
また、フィルターにカビが繁殖する原因にもなります。
フィルターに溜まった汚れやカビの胞子は、エアコン使用時に風と一緒に室内にバラまかれてしまいます。
室内の衛生面や健康面にも影響をおよぼすため、できれば2週間に1回は掃除をしておくことが理想。
定期的な手入れが難しい場合は、季節の変わり目だけでも掃除するようにしましょう。

夜に除湿が効かないときの解決策
夜に除湿をつけっぱなしで寝ていても、寝起きにジメっとした空気や暑さを感じることがあるかもしれません。
もしくは、寝る前になかなか室温が下がらず寝つきが悪いという方もいるのではないでしょうか。
その場合は、以下の3点を工夫してみましょう。
- 冷房を活用する
- フィルターを掃除する
- 室外機を掃除する
【解決策1】冷房を活用する
除湿は室温が下がるまでに時間がかかることがあります。
そのため、涼しい環境で眠りたい場合はまず冷房をつけて室温を下げましょう。
室温が下がってから除湿に切り替えておくと、涼しさを保ったまま湿気を取り除けます。
切り替えが面倒な方や調整が難しいと思う方は、就寝時用機能か自動運転を使ってください。
【解決策2】フィルターを掃除する
フィルターが汚れているとエアコンが機能を発揮できません。
その場合、室温が十分に下がりきらなかったり、涼しくなるまでに時間がかかってしまいます。
まずはフィルターをチェックし、ほこりが溜まっていないか確認してください。
また、フィルターの掃除後はしっかりと乾かすようにしましょう。
湿ったままフィルターをエアコンに戻すと、カビの原因になります。
- 掃除機でフィルターのほこりを吸い取る
- 歯ブラシ等で網目に残ったほこりを取り除く
- 浴室や庭でフィルターの裏側から冷水をかけ、汚れを落とす
- 再度歯ブラシなどで残った汚れを取る
- 雑巾で水分をふき取る
- 陰干しでしっかりと乾かす
【解決策3】室外機を掃除する
室外機にほこりや汚れが溜まっていると、エアコンの能力が落ちます。
まずは除湿を冷房に切り替え、室温が下がるかどうか確認してください。
それでも下がらず、フィルターの掃除も済んでいる場合は、室外機の汚れを確認してみましょう。
- 外側の土や落ち葉をほうきで落とす
- プロペラカバーに溜まったゴミを歯ブラシなどで落とす
- 裏側や側面にある薄い金属板が汚れている場合は、優しく歯ブラシで落とす
- 水抜き穴の出口が詰まっている場合は細い棒やブラシで書き出す
夜の除湿が寒すぎるときの解決策
夜に除湿をつけて眠ると、夜中に寒さで目が覚めたり朝方に冷えを感じることがあるかもしれません。
エアコンの効きすぎで風邪を引いたことがある方もいるでしょう。
エアコン除湿による冷えを感じた場合は、以下の方法を試してみてください。
- 設定温度を上げる
- 再熱除湿もしくはハイブリッド除湿を使う
- エアコン以外の除湿方法を活用する
【解決策1】設定温度を上げる
エアコンは室温が設定温度にまで下がるように調整してくれる機能ですが、効きすぎてしまうことがあります。
例えば、エアコンの性能と部屋の広さが釣り合っていないときなどです。
また、エアコンの風がベッドなど就寝時の位置に向いていると、体が冷えてしまいます。
風が直接当たらないように風向きを変え、設定温度を上げてみましょう。
一般的に推奨されている温度は26度~28度ですが、それでも寒いと感じた場合は29度に設定してみてください。
【解決策2】再熱除湿もしくはハイブリッド除湿を使う
一般的な除湿は「弱冷房除湿」という室温を下げる除湿機能を指します。
一方で 、再熱除湿やハイブリッド除湿は、エアコン内で冷やされた空気の温度を再度上げてから室内に戻します。
そのため、室温の下がりすぎを防ぐことができます。
普段の除湿で「寒い」と感じる方は、除湿モードを変えてみてください。
商品によって、再熱除湿は「カラッと除湿」、ハイブリッド除湿は「さらら除湿」と記載されています。
【解決策3】エアコン以外の除湿方法を活用する
そもそも気温が高くない時期は、エアコン以外の除湿方法を検討することがおすすめです。
1年にわたって湿気が溜まらない状態を保つことで、エアコン除湿よりも湿気やカビが溜まりにくい環境を保てます。
除湿のみに特化した方法を活用することで、室温を下げずに湿気を取り除けます。

夜に試したい!エアコン以外の除湿方法
夜におすすめの除湿方法は、以下の3つです。
- 夜間の換気
- 除湿機
- 湿気取り剤
【除湿方法1】夜間の換気
さほど暑さが気にならず夜風が気持ちいい時期は、夜間に網戸にして空気を入れ替えることがおすすめです。
エアコン除湿のように電気代や冷えを気にする必要がありません。
また、新鮮な空気を取り入れることで室内の湿気だけでなく生活臭の除去につながることもあります。
ただし、家の周りに木々が多く虫が入ってきやすい方や防犯面が気になる方は避けるようにしましょう。
【除湿方法2】除湿機
生活スペースの除湿を行う際、もっとも効率的で役立つのが除湿機です。
空気中の水分を取り込むことで室温を下げてくれます。
朝起きたらタンクに溜まった水を捨てるのみ。
タンクに一定の水が溜まると、動作が停止します。
そのため、部屋の広さに合わせた除湿機を購入するようにしましょう。
製品によっては水にタンクが溜まると、お知らせの音が鳴る場合があります。
少しの物音で目が覚めてしまうかたは使用を控えたほうがいいかもしれません。
【除湿方法3】湿気取り剤
湿気取り剤を置いておくだけで湿気が吸収され、高湿な環境やカビを予防することができます。
除湿機と異なる点は、小型サイズの商品があることと電気代がかからないこと。
小型サイズの湿気取り剤を活用することで、クローゼットや引き出しなど、エアコンや除湿機の機能が届かない場所の除湿を行えます。
生活空間用には、クッションほどの大きさのものも販売されています。
安く購入できるものと、使い捨てのものと、やや購入費はかかるものの半永久的に使用できるものがあります。
購入費がかかるといっても、大きくても2000円ほどで買えるものがほとんどです。
買い替え費用などを考えると、半永久的に使用できるものを購入したほうがお得でしょう。
快適な夜を過ごすなら、炭八がオススメ!
快適な湿度で眠る方法は、エアコン除湿だけではありません。
湿気取り剤の炭八を活用することで、室内の湿気を下げ、ジメジメとした不快感を和らげることができます。
炭八は調湿作用も合わせもっており、中に溜まった湿気を適度に吐き出します。
使い方は、湿気が気になる場所に置いておくだけで十分。
定期的に天日干しをして乾燥させることで、半永久的に使用することも可能です。

まとめ
今回は、夜の除湿のつけっぱなしについて、以下の項目をお伝えしました。
- 夜の除湿つけっぱなしは好ましいのかどうか
- 夜の除湿つけっぱなしのメリット・デメリット
- 夜に除湿を使う際の正しい使用方法
- 夜に除湿が効かないときの解決策
- 夜の除湿が寒すぎるときの解決策
夜にエアコンの除湿をつけっぱなしにして眠ることで、快眠につながります。
しかし、適切に使用しないと過度の乾燥や冷えすぎなどにつながる可能性もあります。
エアコン除湿の正しい使い方や他の除湿方法を知って、快適な夜を過ごす際の参考にしてみてください。
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