部屋がカビだらけでも大丈夫!自分でできるカビ取りと二度と生やさない対策

壁・天井・畳…部屋がカビだらけに……
そんな状況に直面すると、どこから手をつけていいかわかりませんよね。
カビが広範囲に広がっても、正しい方法で対処すれば必ず改善できます。
今回は、部屋のカビ対策について解説します。
- 部屋がカビだらけになった原因
- カビが与える影響
- 場所別のカビ取り方法
- 部屋をカビだらけにさせない対策
カビの悩みから解放され心地よい部屋を取り戻したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

なぜ部屋がカビだらけになった?

カビは突然発生するのではなく、条件が揃うと短期間で目に見える形で現れるケースが多いです。
なぜ部屋がカビだらけになったのか、発生する原因と体に与える影響を解説します。
カビが発生する原因
温度・湿度・栄養の3つの条件が揃うと、カビが発生します。
カビは3つの条件のうち、1つでもコントロールできれば防ぐことが可能です。
条件 | |
温度 | ・5~35℃前後で生育する ・カビの最適な温度は25℃ |
湿度 | ・80%以上 ・乾燥を好むカビは65%以上 |
栄養 | ・たんぱく質や炭水化物などが栄養に ・皮脂汚れ・ほこり・たべこぼしなど |
カビが発生しやすい温度である5~25℃は私たちも生活しやすい温度なので、この条件は変えられません。
カビを予防するには、湿度を管理し、栄養源となる汚れを取り除きましょう。
あなたの部屋はどれ?カビ発生原因チェックリスト
あなたの部屋は以下に該当していませんか?
以下のような部屋はカビが発生しやすいので、早めの対策が必要です。
- 窓がない・少ない部屋
- 日当たりが悪い
- 北向きの部屋
- 窓を開ける習慣がない、換気扇を使わない
- 押入れやクローゼットなど収納スペースを閉め切っている
- カーペット・ラグ・畳がジメジメしている
- 布団やマットレスを天日干し・乾燥させる機会が少ない
- 結露がよく発生する
- 部屋の湿度が65%を超えることが多い
- 掃除をあまりしない
部屋がカビだらけになると

部屋がカビだらけになると、カビの胞子を吸い込み、さまざまな健康被害を引き起こすので注意が必要です。
アレルギー症状・呼吸器疾患・感染症・カビ中毒など、さまざまな健康被害が生じます。
乳幼児・高齢者・免疫力の低い方などは、重症化しやすいため、さらに注意が必要です。
長期間カビにさらされると、体の不調が続き、命に関わるような重い病気になる危険性も高まるため、早めに環境を改善しましょう。
こんな症状があったら要注意!セルフチェックリスト
- 鼻水や鼻づまりが続く
- くしゃみが頻繁に出る
- 咳や喉の痛み・違和感がずっと続いている
- 呼吸がしづらく、息切れする
- 喘息症状が悪化した
- 目のかゆみ・充血・涙目になる
- 皮膚のかゆみ・赤み・湿疹が出る
- 頭痛・めまい・吐き気が続く
- 体がだるい、疲れやすい
- 部屋にいると症状が強くなり、外に出ると軽くなる
- 家族にも同様の症状がある
部屋がカビだらけになったら|場所別のカビ取り方法

間違った方法で掃除すると、かえってカビを広げてしまったり、素材を傷めてしまったりする恐れがあります。
また、カビの胞子を吸い込むと健康を害するリスクもあるため、正しい知識と方法で対処しましょう。
部屋の場所ごとに合った効果的なカビ取り方法を紹介します。
カビを取る前に
作業の効果を高め安全に行うために、カビを取る前にしっかり準備しましょう。
カビ取り作業中は、目に見えないカビの胞子が空気中に舞い上がります。
目のかゆみや喉の痛みなど健康被害を引き起こす可能性があるので、必ず換気を行い、マスクやゴーグルを準備します。
また、塩素系カビ取り剤などは、皮膚のかぶれなどを引き起こす成分が含まれているため、ゴム手袋をして作業を行いましょう。
カビ取り剤の成分によってメリットや注意点が異なります。
成分の種類 | おもな商品名 | 漂白効果 | メリット | 注意点 |
塩素系 | ・カビキラー ・カビハイター ・キッチンハイター | 〇 | ・強力な殺菌力 ・黒ずみも除去 ・即効性がある | ・刺激臭が強い ・ほかの洗剤と混ぜない ・色落ちの危険 ・水で洗い流しが必要 |
酵素系 | ・オキシクリーン ・過炭酸ナトリウム | 〇 (塩素系より弱い) | ・塩素系より安全 ・色がある場所にも使える | ・長時間放置が必要 ・頑固なカビには効果が弱い |
アルコール系 | ・消毒用エタノール ・パストリーゼ | ✕ | ・水で洗い流しが不要 ・即効性がある | ・漂白効果はない ・火気厳禁 |
重曹 | 食用・掃除用重曹 | ✕ | ・環境にやさしい ・脱臭効果 | ・効果が弱い ・完全に洗い流す |
こんなカビ取り方法はNG!
以下のような方法をとると、カビをまき散らしてしまい効果が半減することがあります。
NG方法を避け、正しいカビ取り方法を実践して、効果的にカビを取り除きましょう。
- 掃除機でカビを吸う(掃除機の排気で部屋中に拡散してしまうため)
- 乾拭きのみでカビを除去する(畳などの隙間にカビ菌が入り、カビを除去しづらくなる)
- カビを強くこする(表面に傷がついて中にカビが入り込んでしまう)
- カビが生えた場所のみ部分的に掃除する(目に見えないカビの胞子が広がっている可能性があるため)
- カビ取り後に乾燥させない(湿気でカビが再発生する)
壁紙のカビ取り

壁にカビが広がってしまったら、まずはアルコール系の消毒用エタノールなどを使いましょう。
エタノールの濃度が70〜80%のタイプを選ぶと、カビに対する除菌効果がより強力になります。
アルコール系は水で洗い流す必要がないため、手軽にできるカビ取り方法です。
1.エタノールを、タオルやティッシュに含ませる
2.カビの上から押さえるように拭き取る
3.乾燥させる
壁紙の素材が「ビニールクロス」なら、塩素系のキッチンハイターなどでカビ取りができます。
1.使い古しの雑巾や歯ブラシを使い、カビ部分にキッチンハイターを塗布する
2.雑巾で水拭きする
3.乾いた雑巾で乾拭きする
4.乾燥させる
キッチンハイターは、壁紙の変色の原因になることがあります。
目立たない場所で変色しないか確認してから使用しましょう。
窓・サッシのカビ取り
窓やサッシは結露しやすく、カビが発生しやすい場所です。
範囲が狭く薄い色のカビは、洗剤や重曹を使って除去しましょう。
1.水に中性洗剤や食器用洗剤を数滴垂らし混ぜる
2.タオルや雑巾に含ませて水拭きする
3.乾く前に乾いた布巾でしっかり拭き取とる
4.乾燥させる
1.100mlに対して小さじ1杯の重曹を混ぜる(水だと溶けにくいのでぬるま湯がよい)
2.スプレーに入れ塗布する
3.乾いた布でやさしく拭き取る
4.乾燥させる
上記の方法でもカビが除去できない場合は、塩素系漂白剤を使用します。
かならず換気を行い、マスク・ゴーグル・ゴム手袋をして行いましょう。
1.カビに塩素系漂白剤を吹き付ける
2.ラップなどで密着させ、30程度放置する
3.濡れ雑巾でしっかり拭き取る
4.乾燥させる
カーペットのカビ取り
塩素系はカーペットが色落ちする可能性があるので、アルコール系を使用します。
水分が残っているとさらにカビが発生するので、しっかり乾燥させましょう。
1.剥がせるカーペットなら、カーペットの下にタオルを敷く
2.カビとカビの周辺に消毒用エタノールを吹き付ける
3.15分ほど放置する
4.乾いたタオルでカーペットの消毒用エタノールを拭き取る
5.ドライヤーで乾かす
畳のカビ取り

畳にうっすらとカビが生えている程度ならエタノールなどアルコール系で、黒カビなど頑固なカビには重曹とアルコール系を使用します。
畳が変色する恐れがあるので、塩素系は使用しないでください。
1.部屋を換気したり、除湿機をかけたりして部屋を乾燥させる
2.カビ全体にアルコール系を吹き付ける
3.20分ほど放置する
4.歯ブラシなどで畳の目にそってカビをかき出す
5.乾燥させる
1.部屋を換気したり、除湿機をかけたりして部屋を乾燥させる
2.カビに重曹を振りかける
3.さらにアルコール系を振りかける
4.歯ブラシなどで畳の目にそってカビをかき出す
5.カビが取れるまで2~4の作業を繰り返す
6.乾燥させる
押し入れ・クローゼットのカビ取り
湿気がこもりやすい押し入れやクローゼットにできたカビは、アルコール系や塩素系を使用しましょう。手順は壁紙のカビ取りと同じ要領で行います。
押し入れやクローゼットのカビ取りをする際は、以下の点に注意しましょう。
家具のカビ取り
じめじめした部屋は、家具にカビが発生するリスクがあります。
漂白効果がある塩素系ですが、家具を痛める可能性も。
木材や布製の家具は、アルコール系を使用してカビを除去しましょう。
1.表面のホコリやカビを雑巾で軽くふきとる
2.消毒用エタノールなどをカビやカビ周辺に振りかける
3.しっかり乾かす

部屋をカビだらけにさせない!今日からできる対策6選

カビを掃除しても、環境が改善しなければ、繰り返し発生してしまいます。
カビの発生を防ぐポイントは以下の通りです。
- 毎日の換気を習慣に
- 湿度をコントロールする
- 結露を対策する
- 家具の配置を見直す
- こまめに掃除する
- 防カビグッズを活用する
カビに悩まされず、快適に過ごせる住環境を作るコツを紹介します。
1.毎日の換気を習慣に
湿度が65%以上になると、カビが発生しやすくなります。
部屋に湿気が溜まらないように、毎日換気しましょう。
- 2箇所以上の窓を開けて空気の流れを作る
- 対角線の窓を開ける
- 1日数回、5〜10分程度の換気がベスト
- 春・夏は12〜16時、秋冬は12〜14時ごろがおすすめ
- 料理後・入浴後・室内干しをしたあとは必ず換気
- サーキュレーターなどを活用し、空気の流れを作る
2.湿度をコントロールする
カビが発生しやすい環境にならないように、湿度をコントロールしましょう。
人間が快適だと感じるのが40~60%なので、私たちがすごしやすい湿度を保てばカビも防げます。
湿度計で状況を把握し、適切な方法で湿度を除去することが大切です。
除湿効果を確認しながら湿度を調整し、カビが発生しない環境を保ちましょう。
おすすめのアイテム
- 湿度計
- エアコン
- 除湿機
- サーキュレーター
- 除湿剤
- 重曹
- 炭
3.結露を対策する
結露は暖かく湿った空気が冷たい窓ガラスなどに触れると、空気中の水蒸気が水滴に変化する現象です。
結露をそのままにしておくと、長時間湿った状態が続くため、カビが育ちやすい環境になります。
結露した水分にホコリや汚れが溶け込むと、カビの栄養源となるので、徹底した対策が必要です。
- 結露ができたらすぐ拭き取り、乾燥させる
- 結露防止シートなど活用する
- 冷房・暖房は急激な温度変化を避ける
- 内窓など窓の断熱を強化する
4.家具の配置を見直す
家具の配置によってカビが発生しやすくなります。
部屋の角や壁際にぴったりと家具を配置すると、空気が循環しにくく、湿気が溜まりやすいからです。
家具で隠れた部分はカビに気づきにくく、見つけたときには広がっていることも。
湿気がこもりやすい場所を理解し、カビを対策しましょう。
- ベッドと壁の間
- タンスと壁の間
- ソファの裏側
- 本棚の奥
- 家具の下
カビを防ぐ家具の配置
- 壁から5~10cm離して配置
- 大型家具で部屋を分断しない
- エアコンの吹き出し口の前に大型家具を置かない
- ベッド・ソファ・チェストなどは脚付きを選ぶ
- テレビボードは配線部分の通気性も確保する
5.こまめに掃除する
ホコリは、カビが増えるために必要な栄養がつまっています。
ホコリ自体が湿気を保つため、さらにカビが繁殖しやすい環境に。
定期的に掃除するだけで、カビの大量発生を防げます。
カビを予防するなら、完璧な掃除を週1回行うより、簡単な掃除を毎日続ける方が効果的です。
無理のない範囲で掃除を習慣化し、カビが生えにくい環境を保ちましょう。
6.防カビグッズを活用する
入浴や調理など、私たちが生活する上で湿気は必ず発生します。
日常的な対策と防カビグッズを組み合わせましょう。
- 除湿剤・防カビシート:押し入れ・クローゼット・靴箱に
- 防カビスプレー:壁紙や家具などに
- 柑橘系エキスなどの天然由来防カビスプレー:効果はマイルドだが安全性は高い。子ども部屋などに
- 煙タイプの防カビ剤:浴室や車内
カビ予防には『炭八』がおすすめ

手軽にカビ予防がしたいなら、置くだけで除湿できる炭八がおすすめです。
炭八は日本で唯一の調湿木炭で、備長炭の2倍という高い調湿効果があります。
炭八を置けば、室内がじめじめしたら湿気を吸収、空気が乾燥したら湿気を放出。
つねに快適な湿度になるように調節します。
さらに、天日干しするだけで機能が回復するため、半永久的に使えます。電気も使いません。
置くだけ簡単、お財布に優しい炭八で、簡単カビ予防をはじめませんか?

カビだらけの部屋から卒業!快適な生活を取り戻そう

部屋がカビだらけになるとカビの胞子を吸い込み、さまざまな健康被害を引き起こすので、早めの対策が必要です。
カビだらけの部屋を掃除するときは、マスクゴーグル・ゴム手袋などを用意し、安全に作業しましょう。
カビ取り剤の成分によってメリットや注意点が異なります。
場所ごとに適した成分を選びましょう。
成分の種類 | おもな商品名 | 漂白効果 | メリット | 注意点 |
塩素系 | ・カビキラー ・カビハイター ・キッチンハイター | 〇 | ・強力な殺菌力 ・黒ずみも除去 ・即効性がある | ・刺激臭が強い ・ほかの洗剤と混ぜない ・色落ちの危険 ・水で洗い流しが必要 |
酵素系 | ・オキシクリーン ・過炭酸ナトリウム | 〇 (塩素系より弱い) | ・塩素系より安全 ・色がある場所にも使える | ・長時間放置が必要 ・頑固なカビには効果が弱い |
アルコール系 | ・消毒用エタノール ・パストリーゼ | ✕ | ・水で洗い流しが不要 ・即効性がある | ・漂白効果はない ・火気厳禁 |
重曹 | 食用・掃除用重曹 | ✕ | ・環境にやさしい ・脱臭効果 | ・効果が弱い ・完全に洗い流す |
- 毎日の換気を習慣に
- 湿度をコントロールする
- 結露を対策する
- 家具の配置を見直す
- こまめに掃除する
- 防カビグッズを活用する
カビ対策を継続すれば、必ず環境は改善されます。
今日からできることから始めて、カビのない快適な部屋を取り戻しましょう。
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